【例文付き】保育実習日誌の書き方をやさしく解説!スムーズに書くコツも
保育

2022年5月24日

【例文付き】保育実習日誌の書き方をやさしく解説!スムーズに書くコツも


保育士を目指す学生が実務を経験する保育実習では、「保育実習日誌」を書く機会があります。
初めて書く保育実習日誌は、書き方がわからなかったり時間がかかりすぎたりして困ってしまうこともあるのではないでしょうか。
この記事では、保育実習日誌の詳しい書き方や例文、早く書くためのコツをご紹介します。
最後まで読んでいただければ、保育実習日誌を書く負担がぐっと軽くなるはずです!


 

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1. 保育実習日誌の書き方を項目別に解説



実習先や学校で教わった保育実習日誌の書き方がある場合は、そちらを基本にして書きますが、それでも「日誌をうまく書けない!」と悩む実習生は少なくありません。
ここでは、保育実習日誌に書く内容を項目ごとにわかりやすく解説していきます。

一般的な保育実習日誌に書き込む必要事項は以下になります。

● 基本事項
● ねらい・目標
● 時間
● 環境構成
● 子どもの活動
● 保育者の活動・保育の流れ
● 実習生の動き・気付き
● 感想・考察・反省

以下でそれぞれについて詳しく説明していきます。

■基本事項


保育実習日誌には、日付や天気、クラス名、担任名、子どもの人数などの「基本事項」を記入します。保育をするうえでの基本の情報なので、漏れや間違いがないように気をつけましょう。
実習先の許可が得られる場合は、休憩時間に記入できるところを先に埋めておくのがおすすめです。

■ねらい・目標


その日の保育が始まる前に、保育活動によって子どものどのような成長を望むのか、そして実際に行う活動を通して、自身が学びたいと考えていることを記入しましょう。
「ねらい・目標」は子どもたちの年齢によって異なるので、年齢別の例文をご紹介します。

【例文】
<0~1歳児>
● 0歳児が過ごす1日の流れを知る
● 月齢差を踏まえた保育士の対応の違い、子どもとのかかわり方について学ぶ
● 子どものペースに合わせた離乳食やミルクの介助の仕方を知る

<2~3歳児>
● 排泄のサポートや子どもへの声かけをどのように行なっているのかを知る
● 子どもが身辺自立できるような、発達に合わせた援助について学ぶ
● 給食の好き嫌いがある子どもに対しての保育士の対応、声かけについて知る

<4~5歳児>
● 集団での活動において、子どもと保育士の距離感や姿勢について学ぶ
● 子ども同士のトラブルが発生した場合は、子どもが気持ちを伝えられるようサポートする
● 集団遊びでは子どもたちを見守り、必要以上に声をかけすぎないようにする

■時間


保育実習日誌には時系列で活動を記入する欄があります。
「時間」の部分には、「9:30 おやつの準備」「10:30 散歩」「11:30 給食の準備」など、活動を始めた時間を記入します。
1日の保育実習が終わって後から見返したときに1日の流れがわかるよう、活動内容が切り替わるたびに記録しましょう。

■環境構成


環境構成とは、机や椅子、おもちゃなどの配置についてのことです。
保育士の配置と合わせて保育実習日誌に図や絵を使って記録しておきます。保育の現場では子どもの発達に合わせ、さらに成長を促すことができるような環境構成が考えられているので、あとで見返した際にわかりやすいよう、定規を使って丁寧に記載しましょう。

■子どもの活動


子どもの行なった活動について記録します。
クラス全体の活動に加えて、個人の様子や出来事など、観察をしていて気付いたことを詳細に記入しましょう。

【例文】
・朝の会
椅子に座り、名前を呼ばれたら返事をする。途中で立ち上がってしまう子どももいる。

・散歩
2人組みになり、手をつないで近くの公園まで散歩。公園でどんぐりを拾う。

・給食
当番の子どもと一緒に配膳。好き嫌いがある子どもや、遊んで食べない子どもには先生が声かけ。

・午睡
布団に入り睡眠を促す。眠れない子どもが騒ぎ始めるが、先生の声かけでやがて就寝。

・自由遊び
屋内ホールで遊ぶ。なわとびやケンケンパ、ブロック遊びなど。作ったものを壊された、などのトラブルもあった。

■保育者の活動・保育の流れ


子どもの活動に対する、保育士の行動や声かけについて詳しく書きます。
保育士の言葉や行動には意味があるので、可能であればその都度メモをしておきましょう。日誌に詳しく記載すると、後で読み返して復習できます。

【例文】
● 登園した子どもと保護者に明るく元気な声で挨拶をする
● 子どもの名前を呼ぶ際は、目を見て笑顔で呼ぶ
● 散歩の行き帰りや公園での子どもの安全に気を配る
● 当番の仕事をした子どもに「ありがとう」と伝える
● ブロックで作ったものを壊された子どもをなぐさめ、壊した子どもの話を聞き、仲直りできるように促す

■実習生の動き・気付き


活動ごとの自分の動きや気付いたことを記入します。
実際の活動はもちろんですが、保育の内容や、子どもと保育士のかかわり、保育士の役割などについて感じたことを記録することが重要です。

【例文】
● 保育士に明るい声で迎えられている保護者と子どもたちはとても嬉しそうだった
● マスクをしていても笑顔だとわかる感じで子どもの名前を呼んでいるのは、子どもたちの安心感につながると思った
● 次の活動に移る準備をするために、子どもたちに時計を指差して「針が◯のところになったら片付けるよ」と説明しているのがわかりやすいと思った
● トラブルがあった際に、両方の子どもから話を聞いていた。子ども同士素直に謝ったり許したりできていたのは、先生の指導によるものだと感じた

■感想・考察・反省


保育実習日誌の最後はまとめとして、感想・考察・反省を記載します。
「感想」ではその日の活動を通して感じたことをまとめ、さらにそこから深く考えたことを「考察」として書きます。
「反省」は、自分自身の活動に関して反省し、改善する必要がある部分を書き出しましょう。
今日1日を振り返るとともに、次の日の活動にその反省を活かせるように、感じたことや反省すべき点を詳しく具体的に記載するのがポイントです。また、疑問に思ったことも書いておくと、実習指導担当の保育士からコメントをもらえることもあります。



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2. 書くときに注意するポイント


保育実習日誌は実習指導担当の保育士や園長先生も読むものなので、書き方にも注意が必要です。

■黒いボールペンで読みやすく書く


日誌を自分で下書きする際は鉛筆などでもよいですが、提出する際はボールペンを使って書きましょう。
実習先の保育園や学校によっては修正テープなどの使用が禁止されている場合もあるので、間違えないよう丁寧に書かなければなりません。また誰が読んでも読みやすいように、文字は大きさを揃えて書くとよいでしょう。

■正しい日本語で書く


日誌を書く際には以下のことも気をつけたい点です。

● 語尾を統一する
● 誤字脱字に注意する
● しゃべり言葉を使用しない

以下でこれらについて説明します。

・語尾を統一する


文章の語尾は、「です・ます調」か「だ・である調」のどちらかに統一しましょう。
ただし、感想・反省・考察の文章は「です・ます調」で、表の中の文章は「だ・である調」という形で使い分けるのは問題ありません。

・誤字脱字


保育実習日誌は、誤字脱字がないよう丁寧に書く必要があります。
特に気をつけたいのが漢字の間違いです。
漢字を使ったほうがいいところをひらがなにしたり、間違った漢字を書いてしまったりすることがないようにしましょう。
少しでも自信がない漢字は、調べながら書いていくと安心です。

・しゃべり言葉を使用しない


保育実習日誌は公式な書類であるため、「しゃべり言葉・話し言葉」といった文章を使うのは失礼に当たります。
特に使ってしまいがちなのが「ら」を省略した「ら抜き言葉」や、「い」を省略した「い抜き言葉」などの簡略化した文章です。例えば、「辛いものも食べれる」(「食べられる」が正しい)、「今日は休んでます」(「休んでいます」が正しい)などが相当します。
不安な場合は、書いた日誌を度声に出して読んでみて、しゃべり言葉が使われていないか確認するとよいでしょう。

■専門用語を使用する


保育園では多くの専門用語が日常的に使用されています。当然、日誌でも使用するようにしましょう。

● 昼寝
● 子どもに~させる
● おしっこ・うんち

これらについて説明します。

・昼寝


保育園ではお昼寝のことを「午睡」と言います。
会話の中や子どもに対しては「お昼寝」と言いますが、書類で書く場合は「午睡」と記入しましょう。

・子どもに〜させる


「〜させる」という言い方では、保育士が主導の印象になってしまいます。
保育に大切なのは、子どもの自主性を育むために、子どもがすることをサポートするという意識です。
そのため、日誌の中でも「うながす」「声かけをする」「援助する」といった表現を使うよう心がけましょう。

・おしっこ・うんち


子どもには、「おしっこ・うんち」という言葉を使いますが、保育実習日誌では「排泄・便」と書きます。
また、便の状態については「普通便・軟便」と書きましょう。


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3. 保育実習日誌をスムーズに書くコツ



実習を終えて、疲れて帰ったあと保育実習日記を書くのは大変ですよね。少しでも早くスムーズに書くためのコツを5つご紹介します。

■書く内容を意識して実習に取り組む


実習が始まる前に、保育実習日誌ではどんなことを書く必要があるのか、項目を確認しておくとよいでしょう。
やるべきことに流されていつの間にか1日が終わっていた、となると後から振り返って日誌を書くのは難しいものです。最初から「日誌を書く」という意識をもって実習に向き合うことで、スムーズにまとめることができます。

■とにかくメモに残しておく


常に時間と活動に追われる保育実習では、起こったことをすべて覚えておくのは不可能です。
保育実習日誌では、「子ども」「保育士」「自分」の3つの視点からみた活動や気付きを書かなければならないので、部分的に覚えていないということも出てくるでしょう。活動の中で気付いたことや感じたことをその都度メモしておくと、帰ってから保育実習日誌を書く際に役に立ちます。

■実習中に書ける箇所は埋めておく


たとえば、休憩中の時間を使って保育実習日誌の「基本項目」や「午前中の活動」について書いておくと、帰ってからは午後の分だけで書けばいいので負担が減ります。
ただし、保育士の中には休憩時間はきちんと休んでほしいと考える人もいるので、書いてもいいか指導担当の保育士に確認をしてからにしましょう。

■「ねらい・目標」は、子どもの発達段階をもとに書く


日誌の中でも難しいのが「ねらい・目標」です。
毎日異なる「ねらい・目標」を考えるのは簡単なことではありませんが、子どもの発達段階を基準にして考えると書きやすくなります。担当するクラスの子どもの年齢を基準にして、その特徴から目標を考えるとよいでしょう。
また、前日の反省から、翌日の目標を立てるという書き方もおすすめです。

■「反省・感想・考察」は、ねらい・目標に対して書く


その日の活動を振り返る「反省・感想・考察」では、一つひとつの活動についてではなく、「ねらい・目標」に対してどうだったかを考えるとスムーズに書くことができます。
軸があることで悩まずに振り返ることができ、さらに翌日の活動で気をつけたいことや目標なども見えてくるでしょう。



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4. 保育士になったあとも「保育実習日誌」は自分の教本となる




保育実習日誌は実習中だけでなく、保育士になった後に読み返して学ぶことができる「教本」です。
保育士になると毎日の保育活動の目的や子どもとの関わり方など、さまざまなことを考えながら働きますが、保育実習日誌にはそれらのことが詳細に書き残されているのです。慣れない実習で疲れた後に日誌を書くのはとても大変ですが、「自分のために書いている」という意識をもって、前向きに取り組みましょう。


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5. まとめ




保育園や幼稚園での実習日誌は書かなければならない項目が多く、慣れないうちは完成するまでに時間がかかってしまう人も多いものです。
活動の都度メモを取ったり、記憶が薄れないうちに下書きしたりするなど工夫をすることで、スピーディーに充実した保育実習日誌を書くことができます。
今頑張って書いている保育実習日誌は、きっと将来自分の役に立ってくれることでしょう。


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この記事を書いた人

セントスタッフ株式会社
デジタルマーケティング部
中村璃奈

求人あるあるの求人作成・記事執筆を担当。保育士。 保育士として保育園で8年間勤務。大手から小規模まで様々な保育園で勤務経験あり。

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