粘土遊びは子どもの保育におすすめ|遊び方のアイデアと導入のねらいを紹介!
保育

2022年5月13日

粘土遊びは子どもの保育におすすめ|遊び方のアイデアと導入のねらいを紹介!


とても幼いころから遊べる粘土遊び。ただの四角い粘土から、いろいろな作品が生まれるのは楽しいことです。しかし楽しいだけでなく、粘土遊びにはたくさんのメリットがあります。ここでは、そんな粘土遊びのメリットのほか、年齢に合わせた粘土の遊び方と選び方をご紹介します。


 

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1. 保育園・幼稚園で粘土遊びするねらい




保育園や幼稚園では、定番の室内遊びの一つとして粘土遊びがあります。粘土遊びにはいろいろな形を作って表現を楽しんだり、材料や道具を使って工夫したり、イメージを膨らませて作品作りをするねらいがあります。また伸ばしたり、ちぎったりして感触を楽しむことも可能。さらにひな祭りやクリスマスといった、季節の行事にも活用する機会も多いでしょう。

粘土遊びをすることで、下記の四つのメリットがあります。

・ 手先が器用になる
・ 創造力や発想力が身に付く
・ 集中力が高くなる
・ 五感が洗練される

ここからは、それぞれの理由について見ていきましょう。

■手先が器用になる


粘土遊びをすることで手先が器用になり、脳の発達に役立ちます。粘土をこねたり丸めたりという動作では、手や指を使っています。時には型やヘラなどの道具を使いますので、変形したりちぎれたりしないように、より繊細な動作が必要になることも。これらの動作を繰り返すことで、手先が器用になっていくことを期待しているのです。

粘土遊び以外にも、手先が器用になる遊びとしては、砂遊びや手遊び、折り紙などもあります。いろいろな遊びを通して脳の発達を促すとよいでしょう。

■創造力や発想力が身に付く


粘土遊びはただの塊からいろいろな形を作ることができるので、創造力や発想力が身につきます。「粘土板をカンバスに見立てて花を作って並べよう」「全部の粘土を使って立体的なものを作ろう」「型で抜いていろんな形のクッキーを作ろう」など完成をイメージしながら作品作りすることで、創造力が身に付くのです。

また、粘土にどんぐりやボタンなど、身近なものを組み合わせた作品もあります。例えば、どんぐりを埋め込んだペン立てや、ボタンを目に見立てた顔などです。キラキラを表現するためにビーズを入れるといった工夫もできます。こういった発想が身に付きやすいのも、自在に変形でき、いろいろな素材と組み合わせることができる、粘土の特色といえます。

さらに、紙粘土で色を塗ったり、元から色が付いている粘土を混ぜたりすることで、「この色を使ってみよう」という発想にもつながります。

■集中力が高くなる


粘土遊びには集中力を高める効果もあります。ただの塊から手で粘土の感触を楽しみ、自分で作るものを考え、だんだんと形になっていく面白さから、夢中になっていきます。普段は落ち着きがなく騒がしい子どもでも、粘土になると、人が変わったように集中することも少なくありません。

このように「夢中になって遊ぶこと」を繰り返すことで、集中力を高めることができます。粘土には独特の手触りと、思い通りに形を変えることができる特性がありますので、心を落ち着かせて安心感を与え、集中しやすくしているとも考えられています。

■五感が洗練される


粘土遊びには五感を洗練させる効果も期待できます。粘土を丸めたりちぎったりすることで、感触を楽しんだり、触ったり(触覚)、叩きつけたりする際の「ペタペタ」「ダンダン」という音を楽しむ(聴覚)ことができます。粘土特有の匂い(嗅覚)が好きという子もいます。

また、カラフルな粘土を使用することで、色を楽しむことも可能(視覚)。色を混ぜたり、塗ったりすることで、色彩感覚も身に付きます。


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2. 子どもが使いやすい粘土の種類


昔からある油粘土や紙粘土の他に、今ではさまざまな種類が市販されています。それぞれの目的に合わせて、粘土を選ぶとよいでしょう。粘土の種類は主に五つあります。

粘土の種類 メリット デメリット
油粘土 自然乾燥で硬くならない 作品を保存しにくい
紙粘土 自然乾燥で固まり、着色できる 出しっぱなしにしておくと固まる
小麦粉粘土 天然由来の素材
柔らかくしていく感触が楽しい
常温では硬いので形を作るために温める手間がかかる
土粘土 乾燥で固まらない
彫ることができる
陶器の材料で焼けば実用品にもなる
焼くと元に戻せない

粘土の種類によっては適した年齢があります。例えば小さい子どもには、小麦粉粘土をおすすめします。口に入れることがなくなったら、幼稚園や保育園で定番の油粘土がおすすめです。

大きくなるにしたがって、その他の種類にも挑戦できるようになります。紙粘土や土粘土を使った作品を家に飾ったり実用品を作ったりして楽しめるのです。紙粘土や土粘土は着色の楽しみもあるため、作品への愛着も湧くでしょう。


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3. 【年齢別】粘土遊びのアイデア



ここからは、粘土遊びのアイデアをいくつか紹介します。

年齢によって遊べる粘土は変わってきますし、遊び方もそれぞれ違います。幼いうちは感触を楽しむことをメインとして遊び、粘土に慣れていきます。

大きくなってきたら具体的に作りたいものを考えたり、完成後を想像して遊んだりするようになります。いろいろな素材の粘土を使うことができるようになるので、表現の幅が広がります。

粘土は0歳から遊べますし、大人も一緒に楽しめる遊び方もありますので、見ていきましょう。

■0~2歳の子どもの粘土の遊び方


0歳から2歳児の子どもでも、粘土遊びができます。特に0歳児は、具体的なものを作るというのは難しいので、粘土を触ってみたり、ちぎったりして形の変化を楽しむことが中心となります。丸・三角・四角といった分かりやすい形を作って遊ばせるのもいいでしょう。

2~3歳児になると、自分で形を作れるようになります。粘土をつなげて形を作ったり、カラフルな粘土を組み合わせたりできるようになります。カラフルな粘土は、完成したものを飾って楽しめます。

幼いうちは、興味のあるものを口に持っていってしまうこともよくあります。食べたりしないように注意すること、万が一なめてしまっても安全な小麦粉粘土がおすすめです。その際、着色は食紅で行いましょう。食紅タイプの着色料は赤だけでなく、黄色や青、緑などがあります。その際には少量で色が付きますので、入れすぎないように気を付けましょう。

■3歳以降の子どもの粘土の遊び方


3歳以降になると、子どもの粘土の遊び方はガラッと変わってきます。テーマを決めて作品を作ったり、色付きの粘土を混ぜて色を作ったりと、好きなものを自由に作れるようになるのです。ヘラや型抜きなどのいろいろな道具を工夫して使えるようになるので、準備しておくといいでしょう。

テーマは、身近なものやなじみ深いものがおすすめです。絵本や図鑑、動物園で見たことがある生き物の他、保育園や幼稚園で世話をしている動物などもおすすめです。「どんな色かな?」「どんな形かな?」と、すぐに確認しながら制作できると、作ることに集中できます。

「身近なものといっても何を作ろうか?」と迷っているならば、食べ物や動物がおすすめです。ここからは、バリエーションがなくて困っている、というケースのために、人気のテーマと動画を紹介します。

■3歳以降の子どもの粘土制作で人気の制作テーマ


3歳以降になると、ヘラや棒などを使ってより繊細な形の作品を作れるようになります。大人がつきっきりでなくとも作品作りを楽しめるでしょう。紙粘土や土粘土で作品を作って、乾燥させて色を付けるという何工程にもなるような制作もできるようになるので、仕上がりを想像しながら楽しんで作れるようになります。

とはいえ、いきなり何かを作ろうとするのは難しいので、3歳以降の子どもの粘土制作で人気のテーマを紹介します。

・ 食べ物:ドーナツ、りんご、バナナ、さくらんぼ、ケーキ、クッキー、お団子、お寿司、お弁当
・ 動物:ウサギ、パンダ、猫、犬、キリン、ゾウ、クマ
・ 花:チューリップ、桜、ひまわり
・ 季節のあしらい:餅花(正月飾り)、ひな人形
・ おもちゃ:こま、ペン立て、マグネット、指輪

身近なものやなじみ深い生き物などが人気です。皆でそれぞれ好きなものを作り、お店屋さんごっこなどをすると、制作した後も楽しむことができます。また、お気に入りの作品をおもちゃとして遊ぶことで、物を大事にする心が育まれます。変わったものが作りたい!という場合には、3歳以上が対象の粘土遊びの動画を参考にするのもいいでしょう。

ここでは、紙粘土でお誕生日ケーキを作る動画を紹介します。




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4. 保育園・幼稚園で粘土遊びをするときのルール




保育園や幼稚園で粘土遊びをするときは、お約束やルールを設けることで危険や散らかりを回避できます。楽しくなって夢中でやっていると、ついつい大きく広げて粘土が床に……、ということも起こり得るでしょう。またせっかく作った作品が、壊れてしまったり、汚れてしまったりしたらがっかりします。

遊びながら子どもたちとルールについて考えれば、ルールを守ることを学ぶきっかけになります。

【粘土遊びをするときのルール】
・ 必ず粘土板の上で作業をしましょう
・ 粘土を口に入れてはいけません
・ 粘土を投げてはいけません
・ 落ちた粘土は拾いましょう

子どもがルールを破ったとき、つい頭ごなしにダメと禁止してしまいがちですが、理由を説明すれば子どもたちは理解してくれます。それぞれのルールについて、詳しく見ていきましょう。

■必ず粘土板の上で作業をしましょう


粘土板以外の場所で作業をすると、鉛筆のカスや小さなゴミを入れてしまうことがあります。また、周りを汚すことにもつながります。せっかくの作品を汚してしまいますので、粘土板の上で作業しましょう。

ちょっとしたはずみで粘土板がずれてしまうこともあるため、あらかじめ机に新聞紙を敷いておくと、汚さずに遊べます。また、絵柄や文字の型を作れるものもあるため、活用すれば粘土板の上で遊ぶ習慣ができるでしょう。

併せて道具の使い方についても説明しましょう。ヘラは一つずつ出すこと、使ったらしまうことも一緒に教えると散らかりを防げます。

■粘土を口に入れてはいけません


小麦粉粘土や米粉粘土は口に入れても大丈夫な素材ではありますが、喉に詰まるといった危険はあるので、必ず大人の目が届くところで遊ぶようにしましょう。また、小麦アレルギーの子どもは小麦粉粘土を使えません。米粉で作った粘土で代用可能です。

小さい子どもが使うために小麦粉粘土や米粉粘土を手作りして着色する際は、食紅など口に入れても安全な素材にしましょう。

また、小麦粉粘土は一度使ったら傷んでしまいます。保存状態によってはカビが生えてしまうこともあるのです。「もったいない」と感じるかもしれませんが、使用後は破棄しましょう。

■粘土を投げたり落としたりしないようにしましょう


粘土をしっかり持てるようになると、投げようとする子どももいます。投げたり、落としたりしないように伝えることが大切。もし、髪や服に付いてしまうと取りにくいので注意しましょう。万が一付いてしまった場合には丁寧に取り除くこと。

また、粘土を落とした際にすぐに拾えるように、作業前に机の下にも新聞紙を敷いておくと取りやすくなります。床に落ちたゴミや髪の毛が付きにくくなるので、汚れ防止にもなります。ですが、「新聞紙の上だから大丈夫!」とそのままにしておくと、歩いたときに誤って踏んでしまうことがありますので注意しましょう。

5. まとめ




粘土遊びは子どもにとって定番の遊びですが、成長において、とても大切な遊びの一つです。年齢に合わせて、適した粘土を使って遊ばせましょう。粘土遊びは手先が器用になったり、創造力や発想力が身についたり、集中力が高くなったり、五感が洗練されたりといった、子どもの成長に有益なことばかりです。

また、遊ぶ際にはあらかじめルールを決めておき、ルールを守ること、また遊びの中にも決まりがあることを教えるとよいでしょう。遊びを通してルールが必要な理由を知ったり、決まりを守る習慣が身に付いたりします。

制作後に固まる紙粘土などは、作った後も遊びに使えます。自分で考えたおもちゃを形にできるのは、うれしいものです。作って終わりではなく、おもちゃとしても長く遊ぶことができるため、愛着が生まれやすく、物を大事にできるようになります。

ぜひ、普段から積極的に粘土遊びを取り入れていきましょう。



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この記事を書いた人

セントスタッフ株式会社
デジタルマーケティング部
小野寺和菜

求人あるあるの求人作成・記事執筆を担当。保育士。 保育士として認可保育園で5年間勤務。保育士経験に基づく求職者目線での記事作成が得意。

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